従業員の私物スマホ利用がもたらす静かなリスク
── BizAssistX コラム
従業員の私物スマホを業務に使わせることの問題
– 現場で起きている「静かな離職理由」を見逃していませんか?
従業員として働く私たちは、職場のためにできることを努めています。ただ、ひとつだけずっと胸に引っかかっていることがあります。
それは「個人のスマートフォンを、業務で当然のように使うことを求められる」という慣習です。
■ 休日・夜間にも業務が入り込む
個人スマホを仕事に使っていると、休日でもお客様からの着信が鳴ります。
留守番電話にすると私用の電話もすべて留守電になり、電源を切ることも難しい状態です。
オン/オフの境界線が曖昧になり、生活に常に業務が混ざり込んでしまいます。
■ 個人番号を顧客に公開せざるを得ない不安
個人の電話番号を仕事の取引先へ教えることには、多くの従業員が不安を感じています。
退職後にも突然連絡が来ること、トラブル時の深夜着信など、プライバシーが削られる状況が続きます。
■ 数千円の「電話代補助」では補えない負担
会社から補助が出ても、業務と私用が混ざった利用料金や、増え続ける連絡先の管理は負担のままです。
見えないコストが積み重なり、補助ではとても釣り合いません。
■ 私物に頼る企業インフラへの違和感
営業車やパソコンを私物で賄う企業はほぼありません。
スマートフォンも同じく、業務の中枢を支える「企業インフラ」であるはずです。
世間でも問題化している“個人スマホ利用のリスク”
■ 情報漏えいリスク
個人スマホ端末は統一したセキュリティ対策ができず、誤送信や紛失、共有アプリなどリスクが増大します。
■ 労働時間が曖昧に
通知が鳴れば応じざるを得ず、隠れ残業やオンコール状態が常態化します。
■ ハラスメントリスク
上司・顧客からの深夜連絡が個人スマホに届き、メンタル不調や離職の一因になります。
■ コンプライアンス上の課題
通話録音や業務ログが管理できず、内部統制の形骸化につながります。
従業員が求めているのは、贅沢ではなく「境界線」と「安心」です。
個人の生活を守る仕組みが整えば、集中力・定着率・生産性が高まります。
スマートフォンは、もはや“業務中枢の端末”。
私物に依存し続ける体制を見直すタイミングは、いまです。